国公立医学部合格へ⑤3 物理と生物の選択について(どっちにしよう...)
生物選択が物理選択より不利になるのではないか?ということに対して、ある種の考察をしてみようと思います
以下に挙げるのは
広島大学医学部2016年の合格最低点です
広島大学医学部
(A配点で35名選抜してB配点で残りの人の中から35人選抜する方式)
センター 傾斜配点無し900点満点
二次
A配点
英語...300点満点、数学...300点満点
理科(二科目)...1200点満点←( °_° )
B配点
英語、数学、理科(二科目)それぞれ600点満点
A配点は理科好きにはたまらない配点となっていて、センター二次比率も1:2となっていて、例年およそ10倍の倍率を誇る大学です
(センター失敗組も大勢特攻をかけてきます)
広島大学は
物理が易しめ、生物が記述&考察が多め
の一般的には物理有利大学として見られています
そして二次のA配点は理科特化型の1200点/1800点中という明らかに物理選択が有利な状況にあるように「見える」配点です
仮にセンターで素点で800点を獲得したとします
二次では合格のために
どんな点数が必要か?比較検討してみます
英語(普通)...7割...210点
数学(易〜普通)...8割...240点
化学.(易〜普通)..8割5分...510点(600点満点中)
が取れたとして...合格最低点から見て
物理or生物は、480点(600点満点)つまり8割が必要となります
書く分量を考えて、生物選択より物理の方が確かに有利かもしれません...
(普通に勉強してたら生物で8割は取れる問題ではありましたが...やはり少し不利に映りますね)
これをB配点に換算すると...
英語...420点(600点満点)
数学...480点(600点満点)
化学...255点(300点満点)
物理or生物は175点(300点満点)の6割弱で合格となります
物理の人が有利とされていますが
B配点なら実際にはそんなに差にはならず
センター+二次英語数学化学が安定していれば、生物選択だからといってそんなに心配する必要はないと思います
逆に数学などがコケるとA配点一発勝負となりますが...
(6割の180点を取ったとして上の点数からマイナス60点となり、物理or生物で540点を取らなければならず、実は物理選択者も厳しくなります)
→物理は大問3問構成でA配点では大問の配点がそれぞれ200点となり、問い2コで軽く60点以上マイナスとなり、先ほどの540点を下回りA配点では不合格となります
こうなると物理生物の差は
他の科目次第でほんの少し有利か
全く差がない(すなわち他の科目がコケると物理or生物とかは関係なく不合格とな)わけですね...
広島大学より極端な配点や科目間の差を持つ大学はあまりない現状を考えると
生物が不利とかを気にするより
センターで90%近く取り
普通の勉強をしっかりやれば点数が予定通り取れる英語、数学、化学をしっかり鍛えていけば、生物不利とかは関係なく合格してしまいます
一例に過ぎないかもしれませんが
ウワサに惑わされるより
物理or生物はやりやすい方で勉強を進めていき、(無理な圧力をかけた)深追いをしすぎないように勉強すれば
合格には特に問題がないのではと思います
備考
広島大学の合格点を見ると、国公立医学部はやはり激戦区だと言わざるをえないですね...
ただ
この意味を履き違えないでほしいです
激戦区=難しい問題まで対処すべし
という意味ではなく
センター試験で90%近くを取り
基礎〜普通レベルの標準セットの二次試験で
英語=7割、数学=8割(4完/5問)、化学(3.3完/4問)、物理(2.7完/3問)、生物(3完/4問)
これだけ揃えてくるバランスの良さを、普段の勉強でどれだけ意識して行ってきているのか?が問われるわけです
決して難問をしっかり解ける力を要求してるのではなく、基礎〜標準レベルをいかに手厚く対策して取りこぼさないようにできるか?が合格のカギを握ります
地方国公立医学部だと高水準レベルの広島大学を基準に地方国公立医学部の対策方法を考えていくと、何をやるべきか?が明確になってきますね
①センター対策をしっかり行う
(→これは国語・社会もしっかり高得点がほしいという意味の対策です)
②英語は難度に左右されにくい科目なのでしっかり毎日やって積み上げていく
③数学、化学を軸に展開し、物理生物はエラーが集中しないようにしながらも深入りせず学習していく
(基礎〜標準レベルをしっかりやりつつ、難問に深入りするヒマがあったら他の教科やセンター対策に時間を回すということにもなります)
↑こういう作戦があなたを救います
国公立医学部を目指す受験生によくあるパターンとして、英語を毎日しっかり解いているわけでなく、理数に寄せた難問レベルまで広げた学習をしてそこに莫大な時間を投資してしまい、秋から社会を詰め出し、国語は直前対策でしのごうとすると...
このあるある医学部志望生さんは...
センターで
英語...180
数学...190
国語...130
理科...185
社会...85
の770点前後に落ち着きやすく
例えば広島大学だと
二次の英語の難易度は書く分量がトップクラスの分だけ、なかなかハードな構成となり、あまり点数が出せず...6割くらいかな...
数学は良心的な理系あるある総合問題セットなので一見高得点は取りやすいように見えるが...計算の仕掛けなどもうまく...8割〜8割5分あたりが関の山かな...
理科は先ほどのラインが現実的であり、理科にも力を入れてきた人なら、取れる数値とはなります
そうなると
合格に対しても
点数が足りない状況となりますね...
先ほどの試算は合格最低点に対するものなので、あるある医学部生さんは、英語の点数が1割足りないので、A配点では-30点、B配点では-60点足りない状況となりますので、ここが決め手となって...不合格となります...
それと
基礎〜標準をテストで出すためのテストトレーニングを日頃かなりやっておかないと、数学あたりも計算を含めて『きちんと』出せるのか?怪しいものです
(理科くらいが、日常の勉強のおかげでしっかり点数が出せたとしても、英語や数学でちょいちょいコケると...終わってしまうのですね)
あーあ、、、センターで90%取っていたらなあ...(;´Д`)
あと40点センターで上積みできていれば、二次でちょいちょいやらかすコケに対して、うまくバックアップしてはくれますよね
センター足りねーや
という気持ちだけで特攻かけても
英語に力を注いできたのか?
数学で、テストアウトプットをしっかりやってきたのか?
理科は基礎〜標準は本当にこぼさないで得点にできるのか?
のどれかで引っかかり
ほとんどはうまくいかない結果になっている現状をよく知っておいてください
地方国公立医学部に垣間見れる
医学部志望生の勉強あるある、結果あるあるでした
生物・物理うんぬんより
他の教科とのバランスだぞ!
ということを最後に確認して記事を終わります